次の曲を探すのを休んで。アルバム一枚を聴く、小さなオフライン時間
少し音楽を聴こうと思ってアプリを開いたのに、おすすめを眺め、プレイリストを行き来している。曲が始まっても、もう次に聴くものを探してしまう。そんな時間はありませんか。
新しい音楽との出会いも楽しいものです。でも今日は、探すことをいったん休んで、アルバムを一枚選び、その中の曲を順番に聴いてみるのはどうでしょう。
レコードやCDがあればそれを使ってもいいし、普段のスマホでも構いません。ここでいうオフライン時間は、通信を完全に切ることより、検索やタイムラインから少し離れて音楽と過ごす時間のこと。道具を増やす前に、聴き方を少し変えてみる提案です。
今日の一枚は、もう知っている音楽でいい
「せっかくなら名盤を」「今の気分にぴったりの作品を」と考え始めると、選ぶ時間がまた長くなってしまいます。最初は、すでに手元にあるものや、いつものサービスで聴けるアルバムから選びましょう。
たとえば、こんな選び方があります。
- 好きな曲が一曲入っているけれど、ほかの曲はあまり知らないアルバム。
- 以前よく聴いていた、久しぶりの一枚。
- ライブラリに保存したまま、まだ再生していない作品。
迷ったら、候補を二つまでにして、今日は先に目に入ったほうへ。もう一枚は次の楽しみに残します。これは選択を上手にするためのルールではなく、聴き始めるきっかけです。
「いちばん良い一枚」を見つけなくても、今夜の音楽は決められます。
再生する前に、画面での用事を済ませる
曲順や音量を確かめ、必要なら再生設定を整えます。曲順に沿って聴きたい場合はシャッフルを、終わりを区切りにしたい場合はリピートや自動再生を、使っている機器やアプリで変更できる範囲で見直しましょう。機能や操作はサービスによって異なります。
そのあと、スマホを使うなら画面を伏せて、手を伸ばし続けなくてよい場所へ置きます。必要な連絡を待っている日は、すぐに確認できる距離に置いたままで大丈夫です。
置き場所を決めにくければ、スマホの定位置をつくる工夫も参考になります。音楽を流すためにスマホを使っていても、この時間は十分に楽しめます。
手持ちのCDやレコードを使う場合も、今ある環境のままで。新しいプレーヤーを買うことを、始める条件にしなくていいのです。
聴いている間は、気になる音を一つ見つける
姿勢を正して、すべての音に集中し続ける必要はありません。椅子に座ったり、窓の外を眺めたりしながら、気になるところに少し耳を向けてみましょう。
「この曲の低い音が好き」「声が入る前の間がいい」「次の曲になると雰囲気が変わる」。専門用語を知らなくても、自分の言葉で感じられます。何も思い浮かばなければ、そのまま聴くだけでも構いません。
曲名や演奏者を調べたくなったら、紙に短くメモして、あとで確かめる方法もあります。調べる楽しみをなくすのではなく、今聴く時間と分けてみるだけです。
途中で別のことを考えたり、用事ができたりしても、最初からやり直す必要はありません。アルバムを最後まで聴くことが負担なら、今日は三曲だけでも。曲数は気軽に試すための目安で、効果を測る基準ではありません。
最後の曲が終わったら、ひと呼吸おく
すぐに次のおすすめへ進む前に、いったん再生を止めてみます。続けたい気分ならもう一枚、今日は十分ならそこで終わり。どちらも、自分で決めていい区切りです。
残しておきたいことがあれば、紙に一行だけ書いてみましょう。
- 今日選んだアルバム。
- もう一度聴きたい曲や、気になった音。
- 次はどんな時間に聴いてみたいか。
点数やレビューにする必要はありません。「夕方にまた聴きたい」くらいの短い言葉でも、自分のための記録になります。投稿するために整える手間も、今は省いてかまいません。
音楽を聴く時間に、正解を増やさない
一曲ずつ選ぶ日も、プレイリストを流す日もあっていい。アルバムを順番に聴くことが、ほかの楽しみ方より優れているわけではありません。
ただ、選び続けることに少し飽きた日には、すでに選んだ一枚に時間を預けてみる。いつもなら飛ばしていた曲を聴くかもしれないし、やっぱり好きな曲に戻るかもしれません。そのどちらも自分の楽しみ方です。
道具を分けることにも興味が湧いたら、iPodで音楽を楽しむ記事もどうぞ。まずは今ある環境で、今夜の一枚を選ぶところから始めてみませんか。
写真:Lennon Kong / Unsplash。Unsplash Licenseに基づき使用しています。